デジ絵を始めたいけれど、何から手をつけて良いのか分からない。必要な機材やツールの選び方、上達のための練習方法、色塗りの基本的なテクニックなど、さまざまな疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、初心者の皆さんに向けて、デジ絵を始めるメリットや楽しさ、適切な機材の選び方、効果的な練習方法、そして色塗りの基本について丁寧に解説します。
また、初心者によくある悩みやその解決方法も紹介していきます。この記事を読んで、デジ絵の世界に一歩踏み出してみませんか。
デジ絵を始める楽しさとメリット
デジタル機器で絵を描く「デジ絵」は、初心者にとって魅力的な表現方法です。従来のアナログ画材とは異なる特徴もあり、創造力を発揮し、自分だけの世界を描くことができます。
また、デジタルならではの利点をいかして、効率的に作品制作を行うことも可能です。ここでは、
デジ絵を始める楽しさと具体的なメリットについて詳しく解説しましょう。
デジ絵を始める楽しさ
デジ絵を始める楽しさは、まず無限の可能性にあります。デジタルツールを使うことで、さまざまな表現方法を試すことができます。例えば、水彩風や油絵風など、異なる画風を簡単に再現できるのです。
また、失敗を恐れずに挑戦できるのも大きな魅力です。描き直しが簡単なので、思い切って新しい表現に挑戦できます。さらに、デジタルならではのエフェクトを使って、幻想的な作品を作ることも可能です。
これらの特徴により、デジ絵は初心者でも楽しみながら上達できます。
デジ絵を始めるメリット
デジ絵を始めるメリットは、主に作業効率の向上と表現の自由度にあります。まず、修正が容易なことが挙げられます。線を引き直したり、色を変更したりするのが簡単で、何度でもやり直せるのです。
また、レイヤー機能を使えば、背景と人物を別々に描くことができ、構図の調整も自由自在です。さらに、デジタルデータとして保存できるため、SNSでの共有やポートフォリオの作成が簡単になります。
これらのメリットにより、デジ絵は初心者にとって挑戦しやすく、かつ効率的な表現方法となっています。
デジ絵初心者に必要な機材とツールの選び方
デジ絵を始める初心者にとって、適切な機材とツールを選ぶことは非常に重要です。
正しい選択をすることで、学習がスムーズになり、作業効率も向上します。
ここでは、デジ絵制作に欠かせない3つの要素、つまりパソコン、ペンタブレット、ペイントソフトについて、初心者の方が押さえるべきポイントを詳しく解説しましょう。
デジ絵に適したパソコンの選び方
デジ絵制作には、高性能なパソコンが必要です。選ぶ際のポイントは、主にGPUとメモリーです。
GPUは画像処理を担当し、NVIDIAやAMD製のものが適しています。メモリーは最低でも8GB、できれば16GB以上が望ましいでしょう。
また、ストレージはSSDを選ぶと作業がスムーズになります。
参考として2023年時点での京都美術工芸大学芸術学部デザイン領域の推奨スペックを紹介します。
- Windows：CPUは12GEN intel Corei7 + Nvidia GeForce RTX3060相当、メモリー16GB以上。
- Mac：CPUはM1proまたはM2、メモリー16GB以上。
出展：京都美術工芸大学 https://www.kyobi.ac.jp/wp-content/uploads/2024/12/0d424833ee36fcf0ac147076626f8b11.pdf
※新しい年になれば新たなスペックが必要となると思われます。都度ご確認ください。
初心者におすすめのペンタブレットの選び方
ペンタブレットは、デジ絵制作には欠かせないツールです。ペンタブレットのNo.1ブランドはWacomですが、価格が高めです。
初心者には、XPPen や Huion のような手頃な価格帯でありながら、性能の良いブランドのモデルもおすすめです。
選び方のポイントは、筆圧レベルが2048以上、応答速度25m/s以下であること、ショートカットボタンの有無、サイズ感です。
筆圧レベルが高いと、より繊細な描写が可能になりますし、ショートカットボタンは作業効率を上げることができます。サイズは、ペンタブレットならA5程度、液晶ペンタブレットなら12インチ程度が初心者には扱いやすいでしょう。
これらのポイントを押さえて選ぶことで、快適なデジ絵制作環境が整います。
ペイントソフトの選び方
ペイントソフトは、デジ絵制作の核となる重要なツールです。初心者向けのソフトを選ぶ際のポイントは、操作のしやすさと機能の充実度です。
例えば、Clip Studio Paint や MediBang Paint は、多機能でありながら初心者にも使いやすいと評判です。
これらのソフトは、豊富なブラシや効果、レイヤー機能などを備えています。また、チュートリアルやサポートが充実しているため、学習もスムーズに進められます。
自分に合ったペイントソフトを選ぶことで、制作の幅が広がり、創造力を存分に発揮できるようになるでしょう。
デジ絵初心者のための練習方法
デジ絵初心者がスキルを向上させるには、適切な練習方法を身につけることが必要です。効果的な練習を重ねることで、デジタルツールの操作に慣れ、表現力を磨くことができるでしょう。
ここでは、デジ絵初心者の方々に特におすすめの3つの練習方法を紹介します。
基本的な線の練習方法
デジ絵の上達には、まず基本的な線の練習が重要です。
この練習の目的は、ペンタブレットの操作に慣れ、思い通りの線が引けるようになることです。具体的には、直線、曲線、円を繰り返し描く練習から始めましょう。
特に、一定の太さの線を引く練習は、ペン圧の調整力を養うのに効果的です。
また、ペイントソフトのさまざまなブラシツールを試すことで、多様な表現方法を学べます。毎日10分程度でも、この基本練習を継続することで、デジ絵の基礎が着実に身につくでしょう。
トレースを使った効果的な練習方
トレース練習は、既存の作品をなぞることで描画技術を学ぶ方法です。この練習の利点は、プロの技術を直接体験できることです。
まず、好きなアーティストの作品や写真を選び、その上から丁寧になぞってみましょう。これにより、線の引き方や形の捉え方を効果的に学べます。
また、異なるスタイルの絵をトレースすることで、多様な表現技法に触れられます。ただし、トレースした作品は練習用としてのみ使用し、公開する際は必ずオリジナル作品にしてください。
模写のテクニックと練習方法
模写は、昔から行われている、他の作品を参考にしながら自分で描き写す練習方法です。
この練習の目的は、構図、バランス、ディテールの描き方を学ぶことです。
まずは、シンプルなイラストから始め、徐々に複雑な作品に挑戦していくとよいでしょう。
模写を行う際は、対象をよく観察し、細部まで丁寧に描くことが重要です。また、さまざまな作品を模写することで、自分好みの表現スタイルを見つけることもできます。
模写を継続することで、デジ絵のスキルが向上し、オリジナル作品制作への自信にもつながります。
デジ絵初心者が知っておくべき色塗りの基本
デジ絵初心者にとって、色塗りの基本を理解することは作品の質を大きく向上させる重要な要素です。
適切な色の選び方や配色、レイヤーの効果的な使用方法、そして影とハイライトの表現技法を学ぶことで、作品に立体感と魅力を与えることができます。
ここでは、デジ絵初心者が押さえるべき色塗りの基本テクニックについて、3つの重要なポイントを詳しく解説します。
色の選び方と配色の基本
デジ絵での色選びと配色は、作品の印象を大きく左右します。
まず、色相環を活用しましょう。色相環は、色の関係性を視覚的に理解するのに役立ちます。
例えば、補色（色相環で対角線上にある色）を組み合わせは、鮮やかな印象を与えます。
また、類似色（色相環で隣り合う色）を使うと、調和のとれた柔らかい印象になります。
配色の基本として、ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの3色構成を意識すると、バランスの良い仕上がりになります。
これらの基本を理解し実践することで、魅力的な色使いのデジ絵が描けるようになるでしょう。
レイヤーの使い方の基本
レイヤーは、デジ絵制作において非常に重要な機能です。レイヤーとは、透明なシートを重ねるようなもので、各要素を独立して編集できます。
基本的な使い方として、背景、キャラクター、影、ハイライトなど、要素ごとに別のレイヤーを作成します。これにより、一部分の修正が容易になり、作業効率が大幅に向上します。
また、レイヤーの不透明度を調整することで、微妙な色合いや質感の表現も可能になります。レイヤーの基本を押さえることで、デジ絵の制作過程がスムーズになり、質の高い作品を作ることができるようになるでしょう。
影とハイライトの基本
影とハイライトは、デジ絵に立体感と奥行きを与える重要な要素です。
まず、光源の位置を決めることから始めます。光が当たる方向に応じて、影の位置や濃さを決定します。
影を付ける際は、通常の色よりも暗い色を使用し、グラデーションを活用すると自然な仕上がりになります。
一方、ハイライトは光が直接当たる部分に配置し、明るい色や白を使用します。例えば、髪の毛や金属部分にハイライトを入れると、つやや質感が表現できます。
影とハイライトのバランスを調整することで、絵に深みとリアリティが生まれます。この技術を習得することで、デジ絵の表現力を大きく向上させることができます。
デジ絵初心者におすすめの書籍と講座
デジ絵初心者が効果的に学習を進めるには、適切な教材を選ぶことが重要です。基礎をしっかり学べる書籍やオンライン講座は、スキル向上の近道です。ここでは、デジ絵初心者向けのおすすめ書籍とオンライン講座を紹介します。
初心者向けのおすすめの書籍
デジ絵初心者にとって、適切な書籍は学習の強力な助けとなります。おすすめの一冊として、まずマイナビ出版の「イラスト解体新書」、マール社の「お絵描きチュートリアル」が挙げられます。それぞれ以下のように出版社に紹介されています。
これらの書籍は、キャラクターの描き方や構図の作り方など、デジ絵の基礎を網羅的に学べるでしょう。
| 「イラスト解体新書」 | ”人体のパーツや、具体的な構図例に沿って解説しているので読み進めるうちにどこを直せばいいのかが自然と見えてくるようになります。” |
| 「お絵描きチュートリアル」 | ”単純な図形を意識すると、身体が立体的に描ける！…そんな基本的な気付きがいっぱい詰まったイラスト技法書です。” |
出典：マイナビ出版「イラスト解体新書」
https://book.mynavi.jp/ec/products/detail/id=88964
出典：マール社「お絵描きチュートリアル」
https://www.maar.com/shop/comic/comic-howto/isbn9784837308133
オンラインで学べるおすすめ講座
オンライン講座は、場所や時間を問わず学習できる便利な方法です。特におすすめなのが、Palmie（パルミー）でしょう。
月額定額制で200以上の講座が視聴可能で、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応しています。
また、sensei by pixivも注目に値します。3分程度の短い動画で基本を学べ、一部は無料で視聴できます。学習履歴も記録されるため、自分の進捗を把握しやすいのが特徴となっています。
Udemyなどのプラットフォームでも、多様なデジ絵講座が提供されています。これらのオンライン講座を活用することで、自分のペースで効率的にデジ絵スキルを習得できます。初心者の方は、基礎から順を追って学べる講座を選ぶことをおすすめします。
Palmie（パルミー） https://www.palmie.jp/
sensei by pixiv https://sensei.pixiv.net/
デジ絵初心者のよくある悩み解決方法
デジ絵初心者が直面する悩みは多岐にわたります。
主に、思い通りの線が引けない、色塗りがうまく塗れないなどの技術的な問題が挙げられます。
ここでは、デジ絵初心者がよく抱える悩みとその具体的な解決方法を紹介します。
デジ絵初心者のよくある悩み
デジ絵初心者が直面する最も一般的な悩みは、思い通りの線が引けないことです。紙に描く感覚とは異なり、画面上で線を引くことに戸惑う方が多いようです。
次に多いのが、色塗りがうまく塗れないという点。デジタルならではの多様な色や効果の選択肢に圧倒されることがあります。また、使用するソフトウエアやツールの操作に慣れないことも、初心者の悩みの一つとなっています。
これらの問題は、デジ絵を始めたばかりの多くの方が経験する共通の課題であり、適切な対策を講じることで克服可能です。
基本的な練習方法による解決
デジ絵の悩みを解決する最も基本的な方法は、継続的な練習にあります。まず、線を引く練習として、直線、曲線、円を繰り返し描くことが効果的。これにより、ペンタブレットの操作感覚を身につけることができます。
色塗りの上達には、色彩理論の基礎を学び、実際にさまざまな色を使って塗ってみることが重要です。毎日少しずつでも時間を作って描く習慣をつけることで、徐々に上達を実感することができるようになるでしょう。
また、参考書や動画チュートリアルを活用し、基本的なテクニックを学ぶことも有効な手段です。
適切なツール選択による解決
デジ絵の悩みは、適切なツールを選ぶことでも大きく改善できます。
特に、液晶ペンタブレットは初心者にとって非常に使いやすいツールといえるでしょう。液晶画面に直接描けるため、紙に描く感覚に近く、直感的に作業可能です。
例えば、XP-Pen Artist 12（セカンド）などの最新モデルは、高精度の筆圧感知機能やペンの傾き検知機能を備えており、より自然な描画ができます。
また、反応速度が速いため、描画時のストレスも軽減されます。
ソフトウェア面では、初心者向けの直感的なインターフェースを持つペイントツールを選ぶことで、操作の戸惑いを減らすことができるでしょう。
まとめ
この記事では、初心者の皆さんに向けて、デジ絵を始める楽しさやメリット、適切な機材の選び方、効果的な練習方法、そして色塗りの基本について解説しました。
また、初心者によくある悩みやその解決方法も何点か紹介しています。これから始まる、楽しいデジ絵の世界に一歩踏み出してみましょう。
用意するペンタブレットでは液晶ペンタブレットXPpen Artist12セカンドがおすすめです。
サイズも12inchとデジ絵初心者には扱いやすい大きさで、最新のテクノロジーも搭載しており、直感的で自然な描画ができます。
XPpen Artist12セカンドでデジ絵を始れば、あなたが「神絵師」とよばれる日も近いことでしょう。
